フランダースの犬~青年の口笛が聴こえる~
突然ですが、フランダースの犬について書きたいと思います(`・ω・´)
日本では誰もが知る名作アニメです。
若かったとしても、何らかの「昔のアニメ特集」みたいなやつで
ネロとパトラッシュが天使に拉致迎えに来てもらうシーンは
見た事くらいあるんじゃないでしょうか。
(え?ない?そりゃスマンカッタ)
がしかし、アレだ。
私が書きたいのはネロの可哀想さでも、才能に溢れる事でも、
パトラッシュの忠誠心でもありません。
アロアとネロがソウルメイトだとか、そんなことでもありません。
コゼツのだんなとネロには実は過去世にこんな因縁が!とかでもありません。
(もういいか)
私が書きたいのは、おじいさんのことです。
40話は「おじいさんの口笛」というタイトルなんですが
おじいさんが、ネロのコンクールのパネルを買うために出稼ぎに出かけるんですね。
おじいさんは日に日に疲れが見えてきます。
が、ネロには「大丈夫だ」と伝えるばかりです。
おじいさんは深夜まで働き続けて、帰り道に口笛を吹きながら帰ります。
なんかねえ、このシーンの演出というのか。
製作側が込めてる意図というのか。
口笛を吹いてるおじいさんは、私には青年に感じるんですよ。
おじいさんの顔は、ハッキリと書かれない。
(ジョルジュとポールが、前面に回ってようやく分かるくらい)
石畳に写る長い影や、ロングショットで描かれます。
スコットランド民謡の「故郷の空」
(日本では「誰かさんと誰かさんがむーぎばーたけー♪」で知られてますねw)
を口笛で吹く彼は、「ネロのおじいさん」というよりは
「ジェハン・ダース」(おじいさんの名前)です。
働いて、お金を稼いで、夜誰もいない道で一時、年齢や肉体の衰えなど関係のない
個人の本質だけの、「ジェハン」という人に還れたのかなと
思っています。
「おじいさん」なのは、ネロの祖父だからで、それ自体は本質とか役割の一部ですが
衰えてるのは「肉体」であって「魂」ではありません。
もちろん、おじいさん自身は肉体の疲れも、精神に堪えているかと思いますが
おじいさんは、自分の力でお金を稼いで、ネロのためにパネルを買えて
その事がうれしくて、楽しかったんじゃないかなぁと思うんですよね
私たちの周りには沢山の人が色んな役割をしています
ご自分も色々役割、持ってらっしゃいますよね?
仕事の肩書きのような、社会的なものだけじゃなくて
娘、息子、母、父、などなど・・・
あるいは、「このくらいの年齢の大人なら、こうして当然」など。
どうでしょうねえ。それって、大事な時もありますけど
その事を気にしすぎて「実際の自分の本質」を
あまりにも後方に置き去りにしてやしませんか?
そらもちろん、人に迷惑をかけたり法に触れるレベルの事をしたりは
まずいんですけどさw
自分に勝手にブレーキや枠を作ってるとしたら?
それで何を守ってますか?
そんで、守ったものは本質を置き去りにしたことに割に合っていますか?
さあて、答えは人それぞれ。